top of page

男女ともに更年期は人生のターニングポイント

 

■女性更年期
女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が減少していく過程を経て、閉経を迎えるまでに誰もが通る道のり。
今までは感じなかった体調の変化に、以前はもっと動けたのに…と若い頃の自分と比較して落ち込んでしまう。
「ホットフラッシュ」も典型的な更年期症状のひとつです。
月経不順とともに、疲れやすくなり、ちょっとしたことでイライラ…、抑えられなくて周囲に当たり散らすなど、更年期の症状は様々で、ずいぶん個人差があります。

 

更年期にあたる40~50代は、ライフサイクルの観点からみても変化に富んでいます。
夫は年齢的にも忙しい盛りで、家にいないことがほとんどです。また、子供が進学や就職、結婚といった形で親から離れていくのもこの時期。自分の役割を終えて喪失感に襲われ、 抑うつ状態となる「空の巣症候群」などに陥ることも少なくありません。さらに、親の介護や死別などを通じて、自分の身体が老化してきたことに気付かされ、喪失感がさらに高まり不安になる人も多くいらっしゃいます。
更年期症状は、本人の性格も大きく影響します。もともと几帳面で自分に厳しい性格の人、何にでも全力投球してきた人にとっては、自分を甘やかすなど許しがたいことで、 その融通のきかなさが、ますます思考の悪循環に拍車をかけることになりがちです。また、ストレスと“がっぷり四つ”に組んで戦ってしまうタイプや、周囲への依存性が強いタイプなども、 更年期の自律神経症状を起こしやすいと言われています。

 

■男性更年期
閉経のようなはっきりした身体の変化が現れない上に、個人差が大きいことなどから、男性の更年期症状は自覚しにくいと言われています。
男性の更年期症状の発症には、加齢による男性ホルモンの低下が大きく関わっていることがわかってきました。それに加え、仕事上のストレス、肥満、運動不足なども要因としてあげられます。
男性ホルモンの分泌量が減少してくると集中力や意欲が低下し、筋力も弱くなります。さらに排尿機能や男性機能も衰えていきます。

 

男性更年期の主な症状
(1) 血管運動神経症状 「ほてり・のぼせ・冷え・動悸」
(2) 精神神経症状 「不安・不眠・頭痛・めまい・耳鳴り」
(3) 全身症状 「倦怠感・しびれ・肩こり・筋肉痛・関節痛」
(4) 皮膚・分泌系症状 「発汗・口内乾燥」
(5) 消化器症状 「食欲不振・便秘・腹痛」
(6) 泌尿器系症状 「頻尿・残尿感・尿の勢いの低下・性欲低下・ED(勃起不全)」

 

男性更年期症状とストレス
現代はストレス社会と言われているように、40代・50代の更年期にあたる男性にとって一番のストレス因子はやはり「仕事上のストレス」です。仕事や職場でのストレスを感じる人の割合は年々増加傾向にあり、 上司・部下との関係・時間的制約・昇進などをきっかけとして、男性更年期の症状をより重いものにしていると思われます。

 

欧米人に比べると日本人はストレスを感じている人が多いと言われていますが、その原因は日本人の勤勉さにあるのかもしれません。まずは、何が自分のストレスの原因になっているかを把握し、 常に前向きな生き方を日頃から心がけましょう。その上で、仕事や家庭でのストレスを発散することがストレスの対処法として最も重要であり、男性更年期症状を克服していくための近道となります。

 

男女ともに、今の自分をありのまま受け入れ、程よく寛容であることが、更年期を「幸年期」として過ごすための秘訣です。

 

■自律神経の乱れ
自律神経は生命活動にとって、大切な2種類からなる神経です。
血管、内臓など自分の意思では動かせない体の組織に分布しているので少しやっかいです。
夜中に喘息発作が起こりやすいのは夜中に副交感神経の緊張が高まるという理由があるからです。
自律神経の交感神経と副交感神経の2つがバランスを失うと、病院の検査では異常が見つからないのに、全身の不調が気になる、また症状がひどくなったり、軽くなったりを繰り返したり、 季節の変わり目などに症状が強く出る事がよくあります。

 

■自律神経が乱れる理由
更年期に症状が起こりやすい理由
大脳辺縁系の下にある視床下部は、自律神経系をコントロールする中枢の役割の他、内分泌(ホルモン)系の中枢も担っています。そのため自律神経のバランスが崩れるとホルモン分泌にも影響が出てきます。

 

不眠になる理由
夜更かしなどが続くと、交感神経が高ぶり、いわゆる興奮状態と同じようになります。
逆に朝起きてからは夜間のリラックス状態用の神経である副交感神経から交替するべき交感神経にスイッチが入らないとボーッとしてしまいます。
これが不眠の悪循環になります。

 

季節の変わり目に調子が悪くなる理由
私たちの身体は季候が変わっても自律神経の働きにより、いつも体温が一定に維持され体の異常が出ないように調整されていますが、自律神経のバランスが崩れていると、気候の変化にも敏感に反応します。
特に木の芽の芽吹く頃は植物でも動物でも一斉に細胞の働きが活発になり、自律神経の緊張が高まり不安定になりやすくなります。

 

ストレスがバランスをくずす理由
細菌やウィルスなどは外敵ですよね?同じようにいろんなストレス、恐怖や怒りなども身体にとってもは外敵なんです。
自律神経のバランスが崩れている人は身体の防御体制が狂いやすく、免疫力が落ちそのまま放っておくとますます全身に現れる症状の度合いが極端になってきます。

 

■ご相談例
70代でホルモンバランスが乱れ、自律神経までも乱れていて、鬱ぽくなっている方のご相談が多くあります。自律神経とホルモンと免疫力はトライアングルでお互いが影響し、支えあっています。
このトライアングルを上手く動かすためには血流が良くなることが大切です。
当店ではお一人お一人のお身体の状態をお聞きしながら、適切な漢方薬をお選びします。
また”自律神経失調症”は、ストレスや不調の原因を取り除けば少しずつ改善していきます。

bottom of page